OnsenとRuby

Ruby初心者。というかプログラム初心者の日記。 

SONY 米国TVシェア2%台

今日はプログラムと無関係の話題を・・・。
ダイアモンドモンドオンラインの記事がYAHOOにリンクされていたため『SONY米国TVシェア2%台の衝撃』という確かに衝撃的な記事が目に飛び込んできた。

「いつ撤退しても、おかしくないと思っている」

ある現地の家電メーカー幹部は、今年秋口の米国内の実売台数のデータに目をやりながら、そう明かした。

米国はいまだ年間約4000万台のテレビ需要がある巨大マーケットだ。しかしこの秋、赤字覚悟の価格競争を続ける体力がなくなったソニーは実売台数ベースでシェアが2%台に急減。一時は1%台となった。トップシェアの韓国サムスン電子の、実に10分の1以下の台数しか売れていないというのだ。

http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20121213-00029311-diamond-nb

NewsにはFacebookの投稿欄が設けられていて、その発言の中にもTVというSONYの代名詞だった製品の凋落ぶりを嘆くコメント多い。

私の意見としてはむしろこのTV凋落は歓迎だ。
というのは、サムスンやTCL等の新興国企業に加えアメリカのVIZIOのようなベンチャー企業の参入で価格競争が必至である市場にいつまでもしがみつく必要はないだろうと考えるから。

競争の激しい分野での売り切り型ビジネスから日本企業は早く撤退すべきだ。
元SONY CEO出井が書いた本を読み漁っていた時期があるが彼の考えていたビジネスは、「再生機器を抑えそのコンテンツを抑える」というものだった。
SONYの撮影機器で撮影された映画をSONYピクチャーズが配信しそれをSONYの再生機器で見る。といえば分かりやすい。


このビジョンは素晴らしかったと思うのだが、ipodiphoneが出てきた頃からこの戦略をソフトウェアに置き換えた世界をappleが実現してしまった。如何せんSONYはその企業の成り立ち上、ハードウェア技術志向(のエンジニア達が幅を利かせている)の会社なのでソフトウェアを開発できるだけのリソースがなくソフトの世界ではその存在感が無くなってしまった。

少し話がそれるが、出井、ストリンガー体制をSONYの、「ものづくり文化」を壊し業績を凋落させた戦犯だと批判する人達がいるがそれは間違っていると私は思う。ハード(ものづくり)を作っても売れないからだ。ハードウェアから脱却しソフトウェア主体の会社を作れなかったという観点からみれば彼らは失敗したのだろう。ただそれは、CEOとして日本企業の持つ文化を打ち破り新しい組織を作るべきだったということであって、ハードウェア文化を捨てようとしたことではない。


SONYは今でもハードウェア主体の会社だろうから、TV販売は売り切り型のビジネスしかできないだろう。
SCE出身の平井氏がCEOになったことから見るに、PlayStationを核としたソフトウェア世界での成功をまだ捨て切れていないようなのだが、そんな幻想は捨ててCMOS等新興国が持ってないハードウェア技術を核とした分野にリソースを注ぎ込んだほうがいいだろう。
といいつつも、病院で内視鏡検査をする時にそこにSONYロゴがあれば多少の寂しさは感じるかもしれないが。